No1012

 

件名:介護福祉サービス受講―10        2001/2/1

毎日々次から次へと新しい内容がインプットされて

消化吸収が不良のまま排泄されるのではと心配なこの頃です

 

少し長文です

「コミュニケーションの達人になるには」−1

 

・・・・良く聞いて素直に 言葉で表現しよう・・・・

 

少し前の受講内容ですが、「受容」という言葉がありました

これは「相手をありにままに受け入れる」ということですが

 

もっと言うと「相手の状況、意志を理解する」ということです

つまり「コミュニケーション」が良く出来るということです

 

介護は「コミュニケーションの達人」になることが重要です

(普通の人付き合いでも同じですが・・・・)

 

そこで「自己主張や表現力が乏しくなっている患者さん、

(とりあえずこの言葉で述べます)、中々心を開いてくれない患者さんと

如何にしたらうまくコミュニケーションを取ることが出来るか」を

述べて見ます

(これも釈迦に説法ですが・・・)

 

私も親父との会話のし方を反省し、少し取り入れました・・・

最近は親父の積極的な発言が聞かれるようになり嬉しく思っています・・・・

 

「聞き上手は話し上手」という言葉がありますが、

患者の立場に立った 心を打ち明けたくなるような人には共通した聞き方、

関り方があるようです

 

1)自分のチャンネルから患者のチャンネルへチェンジ

何の先入観も捨てて、真っ白なキャンバス上に患者の話しを

描くような気持ちで・・・

 

2)患者の心の世界を大切に

その時 患者が感じている思いや価値観を大切にし

自分の価値観で解釈しない・・・・

私はどうしても自分の価値観で聞き、親切の押し売りを

してしまい勝ちでした・・・・・

 

3)暖かい関心の表現

私達が話しているとき、「うん、うん、それで・・・・」

とか、相づちが返ってくると「聞いてくれている!」と実感し嬉しくなります

 

また、暖かい眼差し微笑みを受けると

安心して話せた経験がありますが、

 

それは相手が「貴方の話しを 積極的に聞いていますよ!」

というメッセージを送っているからです

(SNFのメールでも同じですね!)

相手に暖かい関心のメッセージを送ることが大切です

 

4)相手の気持ちを支持した問い

「なぜ?」という問いかけかたは相手にきつい詰問のイメージを与えます

どうしたんですか?など自由に気持ちが話せる問いかけが大切です

 

5)感じたものを素直な言葉で表現

患者の話しから、その人が 見、感じているだろう気持ちを

素直に言葉に出してフィードバックして見る

 

この繰り返しから 

こちらの患者を気遣いわかろうとしている姿勢が相手に伝わるようです

でも中々難しいですネ・・・・!

特に身内だと「わかっているはず・・・」ともっと難しくなりますネ

 

講義には出てきませんでしたが、目線の高さも私は重要だと

思います(相手より高い位置にならない・・・)

 

 

件名:介護福祉サービス受講―11       2001/2/3

****相手の気持ちをどう引き出すか****です

 

1)質問で相手の気持ちを引き出すのは難しいものです

質問のし方で相手の発言を限定してしまい易いものです

何故なら質問された以外のことは話しにくいからです

 

相手の「気持ち」をよく聞き取る・・(例 黒柳徹子さんの聞き方)

には心にゆとりをもって 相手の気持ちを考えながら

質問しなければ駄目なようです

 

質問は相手のことを知るためだけでなく、

無意識に「攻撃する」武器になることを知っておく必要があります

・・私もよく「叱責の質問」をしてしまうことを反省しております・・

 

2)素直に答えられる質問をすることが大切

相手の良い点や長所を誉めてから、

聞きたいことを言うと素直に答えてくれます

 

人は自分を誉めてくれる人や、

価値観・考え方を受け入れてくれる人には素直に従おうとするものです

相手を価値ある存在と認めてる、誇りを傷つけないことが大切です

 

3)心の底から誉めるとこちらも楽しくなる

相手の誇りを高めること・・認める事・・

それは具体的には「誉める行為」です

 

誉められることは大人でも嬉しいものですね!

自分の価値観にとらわれたり、ねたみ・恨みや先入観を捨てて

具体的な表現で誉めることがポイントです

 

4)こちらの反応のし方が本当の気持ちを引き出します

質問されたことに答えたのに、それに反応せず

また別の質問をされるとちゃんと聞いてくれたか不安になりますよね!

 

逆に身を乗り出して親身に聞いたり、相づちを打ったり、

うなずいたり適度に質問を追加されると、

ついつい何でも話してしまうものです

 

「相手の気持ちに共鳴を持って反応する」事が一番です!!

特に社会との接触の機会の少ない方が多いですから

「話し相手」が何よりの介護・リハビリです

 

皆さんの身内・ご近所で試して見られては如何でしょう・・・

 

 

件名:介護福祉サービス受講―12         2001/2/3

葉山さんWrote

 

一月の或る天気の良い日の事 我が家の孫(男子小3・小1)と

>爺- が一緒に小鳥の可愛い巣箱を作って呉れたのです

(婆―は眺めてるだけ)

>三角屋根で 高さ25a 巾16a 入り口は円く開けて 受け台の上に乗せ

>果物と赤い木の実を一緒に置いて 小鳥の飛来を 見守ってるこの頃です

 

葉山さん 鳥の目やしぐさは疲れた神経を和らげてくれますね

これからの小鳥の飛来が楽しみですね!!

みかんなどを小枝に刺しておくとメジロなどがすぐきますよ!

 

葉山さんのメールで

「小鳥が寝たきり老人を動かした話し」を思い出しました

先日の講師の方が経験された、

ある寝たきり老人宅に訪問看護に行った時の話しです

 

ある体が不自由な方が、介護しておられた奥さんが先に

亡くなられた事で、生きる気力をなく しまったく寝たきりになって

しまわれたそうです(よくある老老介護での悲劇です!!)

 

訪問した時はいくら「起きてリハビリしましょう」といっても

まったく意欲はありませんで、「もう死にたい」とばかり言っていました

 

よくある廃用症候群

(使わない筋肉、部位がまったく退化して動けなる事

・寝たきりのうちこの状態の人がすごく多い・・・)でした

 

ある時室内は散らかり、もう しわになった蜜柑が冷蔵庫に転がっていました

それを彼女が二つに切って 庭の小枝に刺しておきました

仕事をしながらふと見るとメジロが数羽 飛来して盛んにつついていました

 

彼女は老人に声をかけて手鏡でそれが写るようにして上げましたが、

彼はまったく興味を示そうとしなかったそうです

しかし、しばらくして見ると彼は一生懸命にその手鏡の中のメジロを

観察していたそうです・・・・

 

数日後、訪問するともう蜜柑はなくなってメジロもこなくなっていました

すると彼は、 新しいみかんを買ってきて、小枝に刺してくれるように

彼女に頼んだそうです

そして今度は良く見える窓の側に連れて行ってくれるように頼んだそうです

 

それからしばらくすると今度は、彼女を呼んで

長い物差しを持ってきてくれるように頼んだそうです!・・・・

メジロの蜜柑をヒヨドリが横取りしてメジロがこなくなったのです

そこで物差しでヒヨドリを追い払おうというわけです・・・・

 

そんな、やり取りが続いて なんと!

とうとう彼は車椅子に乗って外に出たいと言い出したそうです!

窓から小鳥や周りの景色を見ているうちに

生きる意欲が涌いてきたのです・・・・・!!

 

寝たきりの方の中には生きる意欲をなくして

廃用症候群で ますます寝たきりが進む方が多いようですが、

何かちょっとしたきっかけやその人の興味あることがトリガーになって、

意欲が出て、回復されるケースも多いようです

 

聞き上手の会話の中から

そのヒントを探すことも出来るかも知れません・・・・

私達の趣味が役立つかも知れません・・・・

 

 

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