介護実習のまとめ

G班 安永純也

 

数ある介護福祉サービスコースの中で、

原土井病院での研修に参加させて頂いて、本当に良かったと実感しております

(片道2時間の通学は60過ぎ体力には少々応えましたが・・)

多くの経験豊富な、そして病院内でも指導的な立場の方々に、

直接、講義・技術演習さらには実習を指導していただき、

充実した三ヶ月を過ごすことが出来ましたことを感謝いたします

 

 

T:病棟実習  B病棟 3/3 〜 3/15 (9日間)

B病棟という療養型病棟で充分な実習の機会を与えていただき、

関係の方々のご指導と配慮で事故無く実習を終えることが出来ましたことを

感謝いたします

9日間(1日腰痛で休んで実際は8日間)を夢中の内に過ごし、

患者様の「24時間生活の場」としての配慮に欠けた言動があったのではないかと

反省しております

 

1.どのような実習が出来たか

居住環境の整備から、各種の身体介護、一部の看護支援まで、

ほとんど全てのテーマについて実際に経験することが出来ました。

中でも、意識レベルが低く、拘縮も強い方の介護について実習できたことは、

今後の現場での大きな自信につながるものと確信しております

 

2.演習で学んだことがどの講義ように活用できたか

先ず、患者様の状態について観察・理解しようとする姿勢、

その時の具体的なチェックポイントを学習していたことは大変役に立ちました

応用動作を要求される現場での行動には、

いくつか学んだこととは異なる点がありましたが、

その目的・効果を理解していたことが

行動にゆとりを与えてくれることを実感しました

とはいえ、不充分な知識、不充分な理解、不充分な対応であったことは否めず、

今後充分な復習・再学習を心がけようと思います

 

3.患者様との関りで感じたことや考えたことは

尊厳を持って老い、生をまっとうすることの難しさ、

そしてそんな方々に接する者の資質の大切さを痛感しました

 

4.指導者、スタッフと患者様の関りを通して、

介護者に必要な基本姿勢を如何に理解したか

先ず、健康な体、「バリアのない心」、人を思いやる気持ち、

共に生きる喜びを見つけ出そうとする努力、そして充分な技術、

広い知識の習得とその絶え間ない更新の必要性を痛感しました

 

5.全体感想

一つひとつのテーマについて、その目的、効果を常に考えると共に、

その全体としての整合性・優先順位を意識して、

何よりも「こころある人々」と接していることを忘れないように

努力して行きたいと思います

意識レベルの低い方や、拘縮のある方々も、

「目を見て話しかけ、手を握って接することで反応され、

感謝の気持ちを表そうとされる!」 

このことを常にこころに留めて接していきたい

 

U:施設見学 

1.何を見てきたか  /16 ふくふくプラザ、3/17 ピーチプラザ

公共建造物での障害者への配慮ポイントや各種福祉用具、福祉活動の実態、

住宅での障害者向け改造のポイントなどを学ぶ事が出来ました

 

2.講義で学んだことがどのように役だったか

設備・用具を見るとき、それを使用する障害者を思い浮かべ、

どんな点が役立つか、どんな点が不具合かを常に考えることが出来ました

また、単品としてではなく、

介護システム全体としての位置付けを考える視点に立てたことは

受講の大きな成果だったと思います

 

3.介護をして行く上でどのように役立てたいか

色んな情報源の存在を知ったことは、

今後問題にぶつかった時に効率的な解決策を選択的に考える上で非常に有効です

折に触れて訪問し、最新の情報を入手利用しようと考えています

 

4.実際体験した成果

このような機会がないと訪れることもなかったかも知れないと思うと、

世の中にはまだ知らない世界がたくさんあるんだといまさらながら実感しました

さらに、これらを世間一般の人に知ってもらうのは大変なことであるが、

介護保険が発足するこの時期こそ、広く知ってもらうチャンスだと思う

用具、設備は単にその機能面だけでなく、安全性、経済性、

調和性など多くのクリアすべき課題があることをいまさらながら痛感しました

 

5.全体的感想

私が認識していた以上に様々な工夫、様々な取り組みが各方面でなされ、

設備・用具として成果を上げつつあることを知ることが出来ました。

「共用品」という呼び方や「ユニバーサルデザイン」という言葉を

最近盛んに耳にしますが、

世の中の価値基準が経済一辺倒から確実に変わりつつある事を実感しました

 

U:デイケアセンタ  3/22,23 2F 3/24 1F

1.どのような実習が出来たか

朝の入り口での迎え入れにはじまり、

健康チェック、各種リハビリ、レクレーション、

その間の生活諸動作への支援そして最後の送りだしまでの一連の実習を

させて頂いた

 

2.講義、演習で学んだことの役立ち、活用、その内容

身体各機能に障害や能力低下があるが自立的な活動も出来るかたがたに対し、

その程度や特徴に応じた対応を考えながら実習できたことは、

やはり学習による知識が心にゆとりを与えてくれたため

可能だったことだと思っている

 

3.患者様との関りで感じたこと、考えたこと

病棟に比べて意思表示能力も、

自分での行動力も大幅に高い方々が大半であっただけに、

その方の価値観や人生を垣間見ることが出来たように思います

患者様の意思を尊重した生活動作支援は、

直接目に見えないことへの配慮や判断が重要なだけに、

時間的経過と共に支援レベルも充実して行けると思いますが、

如何に早く情報を集めて誤りのない判断をするか、

出来るかがポイントだと感じました

その方の歩んでこられた道を垣間見る時、

その苦労や喜びを共感的に受け止めて上げられるかどうかも重要なことです

しかし、様々な状況から引き起こされたであろう言動

(たとえば、一方的に主張される方や、なんでもニコニコと受け入れられる方、

関りを拒否される方、沈黙したままの方など)

を果たしてどれだけ理解して差し上げることが出来るだろうか、

はなはだ自信が持てません

現在のご自宅での生活のありさまを思い、

それを補完または支援できる自立に向けたケアとは何かを考えてしまいました

長年の生活体験をお持ちの方々の貫禄と自信を感じることも多かったです

痴呆の進んだ方でも、

ある瞬間に見せられる威厳をきっかけに自信と存在感を回復される、

あるいは改善されるような取り組みは出来ないものかと考えたりもしました

 

4.指導者・スタッフの方々と患者様との関りから介護者に

必要な基本姿勢について感じたこと

皆さん常に堂々と自信に満ちた振舞いをされていて頼もしく感じました、

これは患者様から信頼を得る大きなポイントのひとつであろうと思います

基本姿勢として、早く患者様の性格と介護のポイントをつかみ、

過干渉にならない自立のための介護を心がける重要性を感じました

また、それが決して作業の効率につながらない時でも、

患者様の立場で実施できるようになりたいものです

5.全体的感想

短時間の中で様々な事を行うデイケアも病棟同様に多忙な一日ですが、

人間は人との関りの中で役割を持ち、人の役に立った時、

そして人に喜んでもらった実感を持ったときに

大きな喜びと存在感・充実感を味わうことが  出来るものです

通ってこられる方々にもこの体験が出来れば、

それが自立への大きなエネルギーとなり改善が期待できるのではと思います

何かそのようなデイケアのあり方を、

社会の仕組みも含めて考えてみたいと思っています

最後に提案ですが、介護に対して真剣に取り組んでおられる原土井病院では、

その質は高いと思われますが、

サービス業や自治体でも最近取得の動きが多い、

品質管理のISO9000シリーズの取得や、

CS(顧客満足度向上)を評価の中心にした

日本経営品質賞へのチャレンジを通じて

さらに介護・看護の品質の安定と向上を目指されては如何でしょう

最後になりましたが原土井病院が日本一の介護病院として、

今後ますます発展されますようお祈りしております

 

 

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